組織風土診断とは
成長を遂げている企業の組織には、必ずといってよいほど、経営陣はもとより一般社員にいたるまで一丸となって経営目標を達成しようとする気運が醸成されています。このような活性化された組織は、極めて高い達成意欲を持ち、共通の価値観と危機感を持っているのが特徴です。
経営者であれば誰しもこのような組織風土をつくりあげたいと考えますが、そのためには現在の組織風土を科学的に分析し、組織風土改善の具体的施策を立案して的確に力強く施策を遂行せねばなりません。
組織風土上の問題を提起し、その問題解決に向けての改善をも提示できるように設計された、実践的な問題解決型のプログラムです。
組織風土診断の特徴
組織風土診断の構成
「組織風土を決定づける5つの要素」×「診断の対象となる12の観点」=60項目に対して、分析を行います。
組織風土を決定づける5つの要素
同一の危機感
企業経営が環境に適応していると考える場合、生まれやすい感情は「現在こんなにうまくやっているから、今後とも大丈夫であろう」という現状維持の考え方です。
そのような考えのもとでは、さらなる成長・発展は望めない。そうならないためには、現状を正しく認識し、起こりつつある経営環境の変化に対して自社が適切に対応できているかどうか注意深く反省する姿勢や、そこから生じる危機感を常に組織に充満させておくことが必要であります。
共通の価値観
同一の危機感があれば、それだけで経営環境の変化に的確に適応し続けられるかというと、実はそうとは言えません。たとえ同一の危機感が醸成され、より一層の改善努力をしようとする意欲が生まれても、その意欲を一つの方向に結集していかなければ、大きな力を発揮させることはできないからです。
自信と信頼
共通の価値感が醸成され、向かうべき方向がはっきりすれば、次は積極的にチャレンジしていく行動が求められます。その一つは「自信です」。自信がないと「失敗しないだろうか」と考えが先に立ち、困難な仕事に積極的に取り組む姿勢が生まれません。
また、一人の人間でできる仕事はごく一部に限られており、ほとんどの仕事は複数の人間による協業によるものです。ですから、お互いを信じて任せ、信頼を裏切らないように全力で頑張るという「信頼感」がなければなりません。
感謝の気持ち
自信と信頼が醸成され、企業が着実に成長・発展してくると。「企業がこのように成長し、発展しているのは、自分達が他よりも格別に優れているからである」という自信過剰に陥りやすいものです。
このような状態になると、地道な努力を怠ったり、他の人に対して傲慢な態度で接するようになり、いつのまにか、周囲からつまはじきにされかねません。そうならないために、常に他者に対して「感謝の気持ち」を持っている必要があります。
高い欲求水準
ある程度、成果が確保され、周囲からも認められてくると「もう、これで十分である、現状を何とか維持していこう」という考え方が生まれやすくなります。そうなると、恐らくその人(組織)は、これまで以上の努力はしなくなるでしょう。従って、成長・発展し続けるためにさらなる「高い欲求水準」が必要になってきます。
診断の対象となる12の観点
自分自身の身の回りの事象について
- 人生や自己の存在価値について
- 家庭・家族に対して
- 自分の仕事に対して
会社および上司・同僚・部下について
- 会社全体に対して
- トップの考え方や姿勢について
- 一般社員に対して
- 中堅幹部に対して
会社の経営体質、企業活動の事態について
- 商品力に対して
- 営業力に対して
- 財務・資産に対して
- 人事組織に対して
- 環境や営業構造、顧客に対して